無駄な改行を省こう

今回はWCS開発初級編としまして、TemplateやCSElementを使用して出力されるHTMLの無駄な改行を省くノウハウを、会話形式でゆる目にお届けしたいと思います。
突然コラムの雰囲気が変わってしまいますが…、戸惑わないで頂けると幸いです。

◆登場人物紹介◆
mega02
メガネ先輩
ベテランSE。数々のWCS案件を経験してきたツワモノ。

risu02
リス田
新米プログラマー。WCSについて学び始めてまだ3日目。
risu06 先輩!アセットの属性値を取得して、表示を行うTemplateが出来ました!

mega02 どれどれ…。うん、いい感じだね。
Templateのコードも見せてもらえるかな?
risu01 はい!

<assetset:setasset name="asFlexData" type="Music_P" id='<%=ics.GetVar("assetID")%>' />
<assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="artistname" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" />
<ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsArtistname" />
<assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="mediatitle" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" />
<ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsTitle" />
<assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="releasedate" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" />
<ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsReleasedate" />

アーティスト名:<%=ics.GetVar("icsArtistname")%><br />
タイトル:<%=ics.GetVar("icsTitle")%><br />
発売日:<%=ics.GetVar("icsReleasedate")%><br />

mega02 ふむ。ちゃんとassetset:getattributevaluesタグも使いこなせてるね。
risu03 楽勝っすよ!もっとレベルの高い課題を出してくださいよー。
mega01 ほう…。
じゃあ次の課題を出す前に、ちょっと表示されたページのソースを見てみようか。
risu02 ソース?Templateじゃなくて?あ、Webページの方ですか?
mega01 うん、右クリックで「ソースの表示」を選んで…

risu04 えっ…!?うわぁぁぁぁ!改行だらけえぇぇ!!な、なんで?
mega03 ひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!
risu04 って、なんでこんなに改行だらけになっちゃうんですか?てかその笑い方ムカつきます!
mega01 いやぁ、WCS開発を始めたばかりの人がはまりがちなポイントに、
見事にはまってくれたからね。
risu05 ガーン。はめられた…んですか僕。
mega01 という訳で、何でこんなに改行だらけのコードになったかだが、さっきのTemplateのコードをもう一度よく見てごらん。

<assetset:setasset name="asFlexData" type="Music_P" id='<%=ics.GetVar("assetID")%>' />
<assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="artistname" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" />
<ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsArtistname" />
<assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="mediatitle" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" />
<ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsTitle" />
<assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="releasedate" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" />
<ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsReleasedate" />

アーティスト名:<%=ics.GetVar("icsArtistname")%><br />
タイトル:<%=ics.GetVar("icsTitle")%><br />
発売日:<%=ics.GetVar("icsReleasedate")%><br />

risu05 えーと……。
……。
risu07 あ…、も、もしかして「assetset…」タグ部分の改行も、改行として見なされた?
mega01 そう!その通り。
このコードだと■印をつけたところの改行が、そのままソース中の改行と見なされたんだね。

<assetset:setasset name="asFlexData" type="Music_P" id='<%=ics.GetVar("assetID")%>' />■
<assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="artistname" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" />■
<ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsArtistname" />■
<assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="mediatitle" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" />■
<ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsTitle" />■
<assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="releasedate" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" />■
<ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsReleasedate" />■
■
アーティスト名:<%=ics.GetVar("icsArtistname")%><br />
タイトル:<%=ics.GetVar("icsTitle")%><br />
発売日:<%=ics.GetVar("icsReleasedate")%><br />

risu05 oh…。
risu07 え、でもこうやってタグを記述する以上、改行が出来てしまいますよね…?
これからどんどん複雑なタグやループ処理を書く事になると、もっともっと改行が…。
ど、どうすれば…。
mega01 そこはちゃんと改行が入らない様な書き方があるんだよ。
ノウハウ…って程でも無いけど、まぁ、ちょっとしたTipsみたいなもんかな?
risu01 ほうほう。で、どんな書き方なんですか?
mega01 んーと(カタカタカタ…)、こんな感じだね。

<assetset:setasset name="asFlexData" type="Music_P" id='<%=ics.GetVar("assetID")%>' /><%
%><assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="artistname" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" /><%
%><ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsArtistname" /><%
%><assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="mediatitle" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" /><%
%><ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsTitle" /><%
%><assetset:getattributevalues name="asFlexData" attribute="releasedate" listvarname="listFlexData" typename="Music_A" /><%
%><ics:listget listname="listFlexData" fieldname="value" output="icsReleasedate" /><%

%>アーティスト名:<%=ics.GetVar("icsArtistname")%><br />
タイトル:<%=ics.GetVar("icsTitle")%><br />
発売日:<%=ics.GetVar("icsReleasedate")%><br />

risu07 ???な、なんか「%」がいっぱい…。
mega01 そうだね、ソースコードの可読性は少し落ちちゃうね。
まぁ、そのうち慣れると思うよ。
で、この書き方だけど行の末尾に「<%」、あと行の先頭に「%>」を追加したんだ。
こうすると、<% ~ %>間がJSPブロックとしてみなされるから、その間の改行はHTMLソース上には出力されないんだ。
risu01 へぇ…!こういう書き方があるんですね。
mega01 ブラウザ上での見た目は勿論大事だけれど、HTMLソースの見た目も美しくね。
risu01 はい!
早速さっきのTemplateを修正して、無駄な改行のないHTMLが出力されるようにしますね!!

risu05 (10分後)…あ、あの。
mega02 ん?出来たかな?
risu05 ええと、それが…。ちゃんと<% ~ %>でくくったんですけど、どうしても1ヵ所無駄な改行が残っちゃいまして…。
HTMLの一番先頭なんです。

mega03 ひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!
risu04 ってまたそんな笑い方する!ガーン!!
mega03 いや、君がまたはまりがちなポイントにはまってくれたからねぇ。
risu05 また、ですか…。(ガクッ)
mega01 HTMLの先頭に改行が入っちゃう場合は、jspコードの一番末尾を見てごらん。
「</cs:ftcs>」の後に改行が入ってないかい?
risu04 ああっ!
mega01 やっぱり。

mega01 ここに改行が入っていると、HTMLの一番頭にその改行が表示されちゃうんだよ。
注意してね。
risu05 はい…。
◇ ◇ ◇
risu05 WCSって、Templateの書き方だけでも沢山ノウハウがあるんですねぇ。
全部覚えられるかなぁ…。
mega02 そこは案件をこなしていく内に自然と蓄積されていくよー(遠い目)。
risu02 ふーん。そんなもんですかねぇ。
mega01 ところで、HTMLコード内に無駄な改行が入らないようなソースの書き方については、ちゃんとDeveloper’s Guideに書いてあるんだな~。
risu01 えっ!そ、そうなんですか?
mega01 Developer’s Guide、全部目を通した??
risu05 い、いや、さすがにまだ全部は…。
mega01 ほら、この最後の方の、「Appendix C」のとこ。
risu05 え、英語…。(ビクビクビク)
mega01 Developer’s Guideは一通り読んどいた方がいいよ。
基本的な事が一通り書いてあるからね!
ちなみに…日本語版もある。
risu06 ガタッ!!ほ、ほんとですか…!!!
mega04 お前…。
WCSの勉強もいいけど、英語の勉強もやろうな。
risu05 …はい。

以上、WCS開発初級編、「無駄な改行を省こう」でした!
次回(は果たしてあるのか?)をお楽しみに!


WebCenter Sitesを使った開発ではキャッシュも考えましょう

 通常、動的なページを出力するシステムでは、データベースから必要な情報を取得し、様々な処理を行った上でページを出力します。しかし、取得する情報が多くなったり、複雑な処理になるほど、ページの出力は遅くなっていきます。

WebCenter Sites(WCS)にはページ出力をアップさせるための仕組みを持っています。

それが「キャッシュ」です。

WCSのキャッシュは以下の特徴があります。

  • 一度生成したページ(またはページの一部)をメモリに保持しておき、表示条件が同じ場合には処理を行わずにメモリから結果をブラウザに戻す。
  • ページ単位やページをパーツに分けて、それぞれにキャッシュの有効/無効を設定したり、キャッシュとして残す時間を設定することが可能。
  • そのページと関連があるアセット(データ)を公開した際に、キャッシュを再作成することが可能。

 ただし、WCSのキャッシュは強力な反面、適切な設定を行わないと様々なトラブルの元になります。
例えば

  • キャッシュの時間が長すぎて、新着情報がなかなか表示されない。
  • キャッシュ生成の条件にミスがあり、うまくキャッシュが効かない。
  • 情報更新時に、大量のキャッシュを更新するような作りになっているため、情報更新に非常に時間がかかり、システムの負荷が高くなる。

 実際のところ、機能開発を行う際は、ついついキャッシュ管理を含めた運用への考慮を忘れがちになりますが、これが意外と開発の手戻りとなったりするものなのです。

 WCSでキャッシュを扱うには、システムや開発に対する知識だけでなく、コンテンツ更新のタイミングまで含めた運用的な視点と戦略が必要となってきます。

 なかなか複雑で面倒な仕組みではありますが、有効に活用できた際には、驚く程の効果があるのも確かで、キャッシュあってこそのWCSと言っても過言ではありません。(どれほどの効果があるのかは、また別の機会にお話ししましょう。今後もキャッシュについては、テーマとして書いていく予定です。)

 ジークスは、これまでの開発からキャッシュの強さ、怖さを経験してきました。そのような経験があったからこそ、WCSで最適なシステムを構築することができます。


WebCenter Sites コラム、始まります。

 ジークスでは、Oracle WebCenter SitesがまだFatWire Content Serverと呼ばれていた2006年から同製品を使用したWeb配信システムの構築に携わって参りました。

 構築した配信システムも、コーポレート・サイトからエンターテイメント・サイト、ECサイトやBtoBサイト、対象デバイスもPC向けだけでなく、携帯電話やスマートフォン向けサイト、他のアプリケーションへのデータ提供と、単なるWebサイト構築にとどまっていません。

 本コラムでは、これまで我々がWebCener Sitesサイトを構築して培ってきたシステム構築ノウハウや、その際の苦労をもとに、Oracle WebCenter Sitesという製品の特長や、システム構築のポイント等を様々な側面からお伝えしていきたいと思っています。

 今後の更新にご期待ください。